こんにちは!みのりです。
今回は訪問看護のリハビリで利用者から受けたクレームについて書いていきます。
訪問看護のリハビリはマンツーマンで行うことがほとんどです。
その為、介入中職員がどのように利用者と関わっているのかということが、他の人からは全然見えません。
管理する側からすれば、在宅のリハビリは職員の管理が本当に難しいと感じます。
今回のクレームは、そういった管理が難しい故に起こってしまったものになっています。
ケース1 担当者がリハビリの時間を時短していた。
40分の介入予定なのに30分しかリハビリをしていなかったのです。
これは最悪です。
詐欺みたいなものです。
介護報酬は40分の介入で算定しているのですから。
このケースが発覚したのは、たまたま別居している利用者の家族が別の部屋にいて、セラピスト(以下 担当者)が時間より早く帰っているのに気づきました。
何故時短したのか担当者に聞き取りをしたところ「時間通りリハビリは行ったつもりだけど、もしかしたら少し帰るのが早かったのかもしれない。」と自覚があるようでないような返答がありました。
管理者からすると、職員がちゃんと時間通りに訪問しているのかということはなかなか管理しにくいですし、直接聞いても嘘をつかれたらどうしようもありません。
ケース2 利用者を転倒させたのに黙っていた。
リハ介入後、利用者さんがベッドで端座位をとっているときに、担当者は記録を記入していたそうです。その際、利用者さんが1人で立ち上がり歩き出そうとして転倒しました。
担当者は利用者さんから少し離れたところにいた為、対応しきれず、助けることができませんでした。
この後、利用者さんに状態を聞くと「大丈夫、どこもいたくない」と言われたので、担当者はそのまま次の利用者さん宅へ向かったとのことでした。
その数時間後、ヘルパーが訪問した際に、利用者さんが右足を痛がっていることに気づき、患部をみると腫れあがっていたそうです。
それを知ったケアマネが、どの時点でそうなっていたのかを調べる為、リハビリでその日に介入していた担当者の事業所に連絡したことでこのアクシデント発覚しました。
このアクシデントについては、担当者は誰にもこの事象を報告していなかったのです。
利用者さんが大丈夫と言っていたから隠し通せると踏んだのでしょう。
このケースは利用者さんの家族ととても揉めました。
管理者としてはこれも報告を受けていないので、何もできません。
こういったケースは1次対応、2次対応がとても重要になってきています。
事故原因を追究して、もしこちらに過失があるのであれば、すぐに謝罪しに行く。
この対応が遅れれば遅れるほど、利用さんやその家族との関係が壊れていきます。
ケース3 担当職員と利用者さんとの関係が全然上手くいってなかった。
これは、他のスタッフが代診をしたときに発覚しました。
代診の際に、利用者さんから
「〇〇さん(担当者)はマッサージばかりで筋力訓練や動作訓練をしてくれない。それなのに、普段から自主訓練をするように言われる。自主訓練をしてなかったらすごく怒られるから嫌。担当をかえてあなたに来てほしい。」
といわれたそうです。
ボロカスです。
このことについて、担当者に聞き取りをしたところ、
「普段から運動を嫌がる利用者さんだったから、時には厳しいことを言うこともあった。利用者さんとは笑顔で話すこともあったので信頼関係は築けていると思っていた。訓練はマッサージだけじゃなく筋力訓練や動作訓練を促してなんとかやってもらっているが、拒否されることも多い。」
ということでした。
利用者さんの訴えることと、担当者が言っていることにギャップはあります。これが怖いところです。
結果的に、担当者を変えたのですが、他の職員が代診した際に利用者さんから普段のリハビリはどうか聞いてみたところ、いい評価だったようです。
利用者さんの機能・能力も伸びているようです。
この利用者さん、週3回リハが介入していたのですが、3回とも同じ療法士が担当していました。それが問題だったのかもしれません。
最後に
在宅のリハビリでは、職員管理が難しいということは否めません。
職員から報告がなければ気づかないことがほとんどです。
気軽に報告しやすい環境を整えるのが役職者の役割であるとよく言いますが、これがなかなか難しい。
話しやすくなるように職員との関係を単に詰めすぎると、なあなあな関係になり易いですし、「報連相は大事だから、徹底するように!」と言葉で伝えたところでなかなか実行できないものです。
職員に対して報連相の重要性をいかに教育するかということが、役職者の課題になりますね。