こんにちは!みのりです。
今回は「公費」の話です。
医療や介護の現場で働いている人であれば、耳にする制度ですよね。
ただ、言葉を知ってはいるけど詳しく知らないという人が多いんじゃないでしょうか。
この記事では、訪問看護ステーションが公費「公費負担医療制度」について何となく理解してもらえればと思います。
何となくといった理由は、公費医療負担制度はいろいろな制度が関わっている複雑なものだからです。それをすべて理解するのは、なかなか時間がかかります。
何となく全体的なことを解っておいて、気になった時にその部分だけ調べるようにしたほうが良いと思います。
公費負担医療とは
一般的にいう公費負担医療制度とは
公費負担医療制度とは、国民から徴収した税金を財源として、医療費の全額もしくは大部分を公的管理された基金が負担する医療給付を行う制度です。
訪問看護ステーションからみた公費負担医療とは
利用者が訪問看護ステーションから指定訪問看護を受けた場合に、費用を公費で負担する制度です。医療の提供にあたっては、都道府県知事の申請・指定が必要です。
公費負担医療の種類
公費負担医療は、利用者が指定訪問看護を受けた場合、費用を公費で負担する制度です。
その為、医療の提供にあたっては、都道府県知事などの申請・指定が必要なんです。
また、たくさんの制度の上に成り立っているものなんで、全額公費で負担できるもの(公費優先)もあれば、本人の負担がある(保険優先)もの存在します。
公費優先の公費負担医療
これらは全額公費で負担されます。個人の負担はありません。
- 原爆被害者
- 戦傷病者の公務上の傷病および、これと因果関係のある傷病
- 心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察など
- 公害健康被害(慢性気管支炎、気管支喘息、喘息性気管支炎、肺気腫及びこれらの続発症)
- 労働者災害補償
戦争の被害者、犯罪者、公害被害者、労災といった感じです。
私は、原爆被害者や労災なんかは見たことありますが、その他は経験ないですね。
保険優先の公費負担医療
これらは保険が優先され本人の一部負担があります。
- 通院による精神障害の医療
- 身体障害者に対する厚生医療
- 特定疾患の対象者
- 難病の患者
- 被爆体験による精神的要因に基づく健康影響に関連する特定の精神疾患または関連する身体は症状・心身症
- 水俣病発生地域において鹿児に通常のレベルを超えるメチル水銀の曝露を受けた可能性のある者における水俣病にもみられる症状に関する医療
- メチル水銀の曝露に起因するものでないことが明らかなものを除く疾病などの医療
- 指定疾病にかかる医療
- 生活保護受給者における介護保険・日常生活支援総合事業(一般介護予防事業を除く)の給付対象サービス
たくさんあるので他にもあるかもしれません。
訪問看護ステーションで働いていると、難病や特定疾患対象者なんかはよく目にするんじゃないでしょうか。
生活保護受給者の請求について
生活保護受給者にたいして訪問看護を行う場合、生活保護法の医療扶助、介護扶助により給付されます。
介護保険対象者の場合は、ケアマネージャーがケアプランを提出すると、福祉事務所から介護券が訪問看護ステーションに送られてきます。
その介護券の公費番号をレセプトに記入し、国保連に提出するといった流れで請求します。
介護保険以外の場合は福祉事務所から交付される医療券の公費番号をレセプトに記入して社会保険診療報酬支払基金に提出します。
訪問看護の場合、介護券はすぐに届きますが、医療券は時間がかかる場合が多い。
私の勤めている地域が特にどうなのかもしれませんが・・・
医療券の場合は、訪問看護要否意見書を定期的に(3ヶ月から6ヶ月)医師に書いてもらう必要があり、それを福祉で審査したのちに医療券が交付されるという流れになるので、とても時間がかかります。
医療券が出るだろうと見越して、早めに介入してしまい結局医療券がでなかったということもあり得ます。十分注意してください。