訪問看護の話

人工呼吸器を使用している利用者さんは災害にどう備えればいいのか?

こんにちは!みのりです。

 

今回も訪問看護ステーションにおける災害対策についてです。

 

災害が起きて長時間停電が起きた時に心配になるのが呼吸器などのの電力源です。

通常はそれなりに家庭でバッテリーをストックしているでしょうが、長期間となってくると話は違います。

 

2018年の大阪の災害では、電気が復旧するめどが立たず、かかりつけの病院に搬送した方も多かったようです。

 

でも病院にとって、人工呼吸器と利用者さんを一緒に受け入れるのは、とても負担が大きいです。

災害が起きた時は、多くの人が病院に搬送されてきますし、病院の予備電力にも限界がありますから。

 

呼吸器を使用している利用者さんは、災害を想定し備えが必要です。

 

 

人工呼吸器を装着した利用者さんがおこなう備えとは

 

アンビューバッグの使い方を事前に学んでおく

最近の人工呼吸器は内部バッテリーが内蔵されている場合がほとんどの為、停電が起きたからといって、すぐに停止するわけではないようです。

 

ただそれも長くはもたないので、

家族の方は電源が必要のないアンビューバッグの使い方を学んでおく必要があります。

ただ、日常でアンビューバッグを使う機会になんてなかなかないので、事前に看護師から使い方を指導してもらうと良いです。

 

マスクをしっかりとフィットさせるのに少しコツがいりますが、使用する手順はそんなに難しくありません。

 

実際に看護師と一緒に使用するとすぐに使えるようになるでしょう。

 

人工呼吸器の非常用電源を確保する

予備電源にはいろいろな種類があります。

それぞれ、長所短所があるので、その人に合ったものを選ぶと良いでしょう。

非常用電源を比較したわかりやすいものがあるので、紹介します。

 

   

出典:SCD・MSAネット 在宅医療アドバイス

注意が必要なのは自家発電機と呼吸器を直接つなげること、メーカーは良しとしていないということです。

電力が安定していないので、正しく動作するか保証できないようです。

 

私は試しに発電機から直接呼吸器を繋げてみたことがあるのですが、その時は正しく動きました。ただ、いつも正常に動作するかはわかりませんが。

 

非常用電源はタイプの違うものを2つ持っておくのがおススメ

例えば蓄電池は長時間使えて便利なのですが、その電源がなくなれば、またフル充電しなければなりません。充電してる間どうするんだって話です。

 

また、実際使ってみると想定外のことがおこったりします。

発電機は燃料があれば便利だと思って購入したけど、実際使ってみると屋内で使えないからベランダに出さないといけない。

それだと、部屋は寒い(暑い)し、2~3時間で燃料が切れちゃう。みたいなことです。

 

というわけで、蓄電池と発電機を2つ持っておくと両方の欠点を補うことができます。

 

 

非常用電源はもっておくだけではダメ

2018年の災害では停電時に屋内で発電機を使用し、一酸化炭素中毒になって亡くなられたというケースがありました。

 

いくら便利なものを持っていても正しい使い方を理解しておかなければ役にたちません。

 

非常用電源なんて、日常で使うことはほとんどないので、しっかりと使い方を学んでおきましょう。

また、すべての非常用電源は定期的なメンテナンスが必要です。それもしっかりと行いましょう。

 

さいごに

非常用電源の確保は人工呼吸器だけでなく、加湿器などにも使用できます。

備えあれば憂いなしです。

 

事前準備はしっかりと行いましょう。

 

今回紹介した発電機と蓄電池は私の担当の利用者さんが使用していたものです。

いろいろな商品があるので、今後比較する記事も書こうと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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