こんにちは!みのりです。
訪問看護ステーションに勤めているセラピストとして1番怖いのが事故です。
介入時の事故は訴訟問題に発展することもありますから、セラピストの皆さんには是非読んでいただきたい。
こんなことを書きながらも、私が「この介入時の事故」を減らすための方法としてあげた方法は皆が知っているものです。
皆が知ってはいるもののないがしろにしやすいもの。
それは、インシデントレポートやヒヤリハットをたくさん書くということです。
アクシデントを防ぐにはたくさんのインシデントやヒヤリハットを書いて振り返りや問題解決をしていく必要があります。
軽微な失敗や事故をほっておくと、いつか大きな事故がおこってしまうのです。
ということで、今回はインシデント・アクシデントについて書いていきます。
インシデント・アクシデントとは
インシデントとは事件(ミス)、アクシデントとは事故のことをいいます。
医療の現場でいうと、ミスをしたけど患者さんに影響は無かった場合をインシデントといい、直接患者さんに影響があったものをアクシデントといいます。
例えば
患者さんを車椅子に移乗させようと全介助にて介助をおこなった。患者さんを車椅子に着座させる際に車椅子が少し後方へ動いたが、なんとか着座させることができた。車椅子を確認するとブレーキがかかっていなかった。
これは介助者のインシデントです。
車椅子のセッティングが疎かになって転倒させるリスクはありましたが、結果転倒させることはありませんでした。
もし、この介助で患者さんを転倒させたり、どこかに体の一部をぶつけて怪我をさせてしまうとアクシデントになります。
インシデントとヒヤリハットの違い
インシデントとヒヤリハットは似ていますが少し違います。
どちらも患者さんへ直接影響はでていませんが、ヒヤリハットは名前のとおりヒヤリとしたりハッとしているものをいいます。
つまりミスを犯しかけたけど、途中で気づいて患者さんに影響がでなかった事象のこといいます。
医療現場では、この辺の区別は適当なところが多いですね。
ヒヤリハットの例をあげると、
車椅子移乗の介助中に介助者が車椅子のブレーキをかけ忘れていることに気づいた。そのため、患者さんを一度ベッドに座らせ、車椅子にブレーキをかけた後、移乗介助をおこなった。
こんな感じになります。インシデントには至らないといった感じです。
事故を防ぐためにはハインリッヒの法則を理解する
ハインリッヒの法則とは労働災害における経験則の一つです。ちなみにハーバート・ウィリアム・ハインリッヒという人の名前が由来になっています。
彼の出版した論文によるとこういうことが書かれています。
人間の不安全行動と機械的物理的不安全状態が原因の災害のうち98%は予防可能である
人間の不安全行動(88%)は、機械的物理的不安全状態(10%)の約9倍の頻度で出現している
つまり、人間のミスは機械によるものよりも圧倒的に多く、予防が可能ということです。
そして、このようなことも。。。
一件の大きな事故・災害の裏には、29件の軽微な事故・災害、そして300件のヒヤリ・ハット(事故には至らなかったもののヒヤリとした、ハッとした事例)があるとされる。重大災害の防止のためには、事故や災害の発生が予測されたヒヤリ・ハットの段階で対処していくことが必要である。
出典:Wikipedia
たくさんのヒヤリハットを一つ一つ解決させれば重大な事故を防ぐことができるということです。
1件の重大な事故に対してヒヤリハット300件って多いですよね。
しかし、逆に言うとヒヤリハットをたくさん書き対策をその都度していれば大きな事故を減らすことができるんです。
ヒヤリハットやインシデントレポートたくさん書く為には、簡単に書けるようにレイアウトを工夫することは重要ですね。
1枚のレポートを書くのに時間がかかってしまうと誰も書かなくなりますから。あくまで予防策を考えることと、情報共有することが大切なんですよ。
さいごに
インシデントレポートやヒヤリハットはできるだけたくさん書くことが重要ですね。
そして、同じミスを繰り返さないようにしっかりと対策を立てる。そして、その情報を共有する。
これを各職員が意識できるよう教育していく必要もあると思います。