リハビリの話

利用者とのコミュニケーションが少ない療法士は圧倒的にクレームが多いという話

こんにちは!みのりです。

 

私は長年病院や訪問看護のリスクマネージメントに携わっていた経験があるということもあり、クレームというか貴重な意見を利用者さんやケアマネージャーからいただいたという話をよく聞きます。

その経験のなかで思ったことは、クレームをもらう療法士はいつも一緒で、原因もだいたい同じということです。

そして、その原因を分析するとだいたいがコミュニケーション行きつくんですね。

クレームの多い療法士は利用者さんと上手くいっている療法士に比べ圧倒的にコミュニケーションスキルが低いんです。

 

利用者からのクレーム内容

あの人(療法士)のリハビリは運動ばかりで手抜き。今までのリハビリの人はもっと体を触ってくれた。

前の療法士は利用者が臥位の状態でリラクゼーションやストレッチなど施行し、その後動作訓練などを行っていました。その後担当療法士が変わり、新しい療法士は動作訓練を積極的にした方がいいじゃないかということで動作訓練を中心に施行し、ストレッチや筋力訓練は自主訓練として利用者に指導していました。

そこで、利用者はあまり体を触ってくれない。→手抜き。

という思いになってしまったのです。

 

これは、新しい療法士の説明不足です。訓練の方針を以前の療法士と変えるのであれば、それをしっかりと利用者に説明しなければなりません。それを、おろそかにすると

利用者のしてほしいことと療法士のプログラム内容にへだたりをつくってしまうのです。

 

私は歩きたいのに、あの人(療法士)はトイレの練習ばかりする。

訪問看護のリハビリを利用したいということで面談をしたときに、ケアマネージャーや家族からトイレ動作が困難な為できるようにしてほしいといった依頼がありました。

面談に行ったスタッフはそれを担当療法士に伝えリハビリを行いました。介入から2か月程経ちこのような意見を利用者からいただきました。

これは利用者のニーズを上手く引き出せていないことが原因です。もちろんトイレに行って排泄するということが問題点となるのですが、上手く歩けないといった本人の思いに気づけていないのです。

確かにこの利用者は屋内伝い歩きで転倒することもなく安全に歩くことができていました。しかし、利用者本人はもっと早く、物に頼ることなく歩きたい(独歩)と思っていたんですね。

 

あの人は何考えてるのかわからない。気持ち悪いので担当を変えてほしい。

これは、もう全然だめです。どうしようもありません。

圧倒的、コミュニケーション不足!!

もう、担当療法士は発話じたいしているのかどうか怪しいところです。

コミュニケーションをとらなさすぎて利用者から気持ち悪いと思われてしまっています。

 

コミュニケーションをとることが苦手な療法士はコミュニケーション下手を克服できるのか?

私の今までの経験からいうと、コミュニケーションをとることが苦手であると自覚のある療法士はコミュニケーション下手を克服できます。

しかし問題なのは、このようなクレームをもらう療法士は自分が利用者とのコミュニケーションが不足していたということに気づいていないのです。

そして、それを指摘して改善するよう努めても長続きしないんですね。

自分でそれが問題だということを心の底から感じないと人は変われないということです。

 

コミュニケーションをとるということは喋ればいいということではない。

コミュニケーションをとるということは喋ればいいということではありません。

コミュニケーションの基本は傾聴にあるのです。

上に書いたクレーム内容は利用者の思いをしっかりと引き出し、聞き取っていれば予防できていました。

利用者の言葉を聞き、こちらの言葉を利用者に伝えるということが必要なんです。

ゆえに、流暢に自分のことばかり喋る人もコミュニケーションスキルは低いのです。

 

さいごに

ここで一つ言いたい。

20年、30年、40年生きてきた人間の考え方や行動を本質的に変えるのは無理です。

私はほとんどあきらめています。

コミュニケーションスキルの低い療法士にはそれでもいける利用者を振るしかないのです。

もし、その問題療法士に改善しようとする気持ちがあるのであれば上司はしっかりとサポートしないといけませんね。

根気が必要です。

 

 

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